キャリア開発セミナー18:認知の癖(その2)

 認知の癖でもう一つだけお話しします。認知の偏りの一つに二極化思考(白黒思考)というものがあります。これは、全ての物事を「正しい」か「間違っている」の2者択一にしてしまうような認知のことです。色でいえば、白か黒しかない状態です。

 二極化思考は、一見すると合理的な判断のように見えますが、実は他の色を受け入れないという意味で、全てを「好き」か「嫌い」、あるいは「敵」か「味方」に強引に振り分けてしまう極端なものです。色彩にも多種あるように、人間も人それぞれです。だから正義は一つではなく、人の数だけ正義はあるのです。白と黒の例でいうなら、「グレー」という存在は曖昧でカウントしにくいものかもしれませんが、ある意味社会生活をする上では、多種のグレーが存在するわけですから、それに耐えられるような胆力を持つことも必要となってきます。他者との相違を受け止めつつ、それでも前進するために、誰かの正解ではなく、当事者たちの納得解を作ること、社会生活ではそういう認知~行動が求められるのだと思います。(続く)

タラントディスカバリーラボ

人それぞれの「心の利き手」に沿ったキャリア支援を目指します

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